ルート3776:DAY1
2023/8/25-8/28のこと。
- 2023/8/25(金):前入り
- 2023/8/26(土):1日目 ※この記事
- 2023/8/27(日):2日目
- 2023/8/28(月):3日目
海抜0mへ
朝、静岡駅から電車に乗って吉原駅へ。そこから住宅街を歩いてスタート地点の富士塚を通り過ぎ、海抜0mの証として海面タッチをするために海に面した砂山公園へ向かった。砂山公園までは順調に辿り着いたものの、海に降りる道が見つからない。波止場に釣人がいるので降りられるはずなのに…。少し行った先から回ってくるのか?と思って「富士と港の見える公園」まで行ったが砂浜がなく余計に降りられる雰囲気ではない。結局、海沿いに歩いて砂山公園まで戻り、人に聞いてなんとか海面へ到着。防波堤の西側から下りるだけなのだが、単に防波堤でその道が見えなかっただけだった。いきなり20分ロスして少し焦る。
テトラポットの隙間から確かに海面タッチをして、小さいボトルに少し海水を汲んだ。実はGPSで確認すると海抜4mになるが、これ以上は進めないので仕方がない。これが8:30頃のこと。
防波堤の上から見える富士山。こうしてみるとかなり遠いなと思う。大変そうだが山小屋も予約取ってるし行くしか無い。
あの頂を目指す
公式なスタート地点は「ふじのくに田子の浦みなと公園」「富士塚」の2箇所あり、どちらからのスタートでも良い。今回は歴史が詰まってそうな(詳しくは知らない)「富士塚」をスタート地点にした。
住宅街にポツンと「富士塚」がある。青いボックスにチェックポイントの台紙とスタンプ、ガイドマップが入っている。アプリでもスタンプを集められるので、ログ厨な僕は紙とアプリの両方を押した。
鳥居を潜って進むと塚がある。残念ながら雲がかかっているが、富士山山頂が少しだけ見える。冒険のスタート地点としては申し分ない雰囲気である。安全に家に帰れるようにお祈りをしスタート。
本日1日目が1番距離が長い日だが登山道にはまだ入らない。住宅地~山麓のキャンプ場までひたすら27.2kmのアスファルトの予定なので、靴は登山靴ではなくランニングシューズを履いている。事前に調べた時は登山靴だけの人、トレイルランニング用シューズだけの人などそれぞれ居た。
イメージした感じでは、登山靴だと固くて長いアスファルトがキツそうだ。トレイルランニング用シューズだと防水性がないので登山道に入って、しかも3,000mを超える環境で雨に打たれた時に危険そう。それにせいぜい1,000mくらいの山しかトレイルランニング用シューズで登った事がないので、いきなり実践投入は舐めプそのものなのでしたくない。
手作りワラーチ、もしくはKEENのニューポート(つまりサンダル)と登山靴の組わせも考えたが、重いザックを背負った状態でクッションのないサンダルで歩くのも経験がないため却下となった。よって履き慣れたアスファルト面での機能に特化したランニングシューズと2日目以降用として登山靴の2足持ちで挑むことにした。1日目は登山靴は38Lザックの中に押し込んでいるので、かなりザックの容量を圧迫している。
ルートを見失わないよう、この様に道路標識が貼ってある。ガイドマップの地図を見なくても迷わない。
レトロな商店街を抜ける。
暑すぎ濡れすぎ
駅を超えた当たりから平坦なところがなくなり、登り坂がずっと続く。異常気象が当たり前になっている昨今、真夏の日差しに長時間晒されるのは命の危機を感じるほどである。十分気をつけて水分補給と塩分補給をしていたが、コンビニで昼休憩した時に予想よりも疲れている感じがした。暑さからか食欲もあまりなかったが、なんとか掻き込み水も補給した。コンビニの冷房のベールに包まれた無敵状態で外に出るが、一瞬で冷房ベールは外気温に攫われた。
同じくルート3776に挑戦中らしき人たちとすれ違うようになってきた。
第2チェックポイントの「よもぎ湯」。温泉もあるそうだが、余分な着替えなど無いのでスタンプを押すためだけに寄ってすぐ出発した。
ルート確認にはYAMAPを使用しているが、ルート3776は距離が長いため、4つのマップに分かれていて4つDLして要所要所で表示マップを切り替える必要がある。丁度マップ1の終点が近づいた頃にマップ2がDLできていない(いつの間にか消えていた)事に気が付き、その場でDLを試みるが電波が弱すぎてDLできない。これではルートのGPSログが取れないのでは?とログ厨の僕は焦った。しかし一向にDLできないし途中でDLが中断してしまう。時間もあまり余裕がないためログ厨の僕を殺し、諦めてそのまま進み、また電波が入ったタイミングでDLすることにした。結果、あとからマップをDLしてもログは反映してくれて事なきを得た。とりあえずYAMAPを停止さえしなければ大丈夫なようだ。
NINOMARU-villageに到着。暑さから水の消費量が思いのほか多く水切れの心配をしていたが、NINOMARU-villageに自販機があったので助かった。ここがPICA表富士までのコースで最終水場である。
とにかく水切れの事しか考えてなかったので、このNINOMARU-villageに楽しみにしていたポイントの一つ、富士山の雪解け水を飲むという事をすっかり忘れてしまっていて、水を自販機で補給したらすぐに出発してしまった。30分くらいしてからその事に気が付いたが、今日の行程は時間にあまり余裕がないため、後ろ髪引かれる思いだが諦めざるを得なかった。ここには近いうちに再訪したい。
22kmを過ぎたあたりで雨が降ってきた。足がザックの重さでかなり疲れている上、上の写真の避けようのない水たまり(しかも深い)でグッショリと完全に濡れてしまった。マップで確認するとこの直線を折り返せば本日の宿泊地であるPICA表富士に到着するはずなのだが、一向に直線の終点が見えない。延々直線。
一向に雨が止まないまま16:20頃にPICA表富士に到着。
施設に入る手前にチェックポイントがある。スマホの電波が殆ど入らず、アプリ版のスタンプは押せなかった。
Route3776という、挑戦者向けのキャビンが今日の宿泊地。4人相部屋でなぜか鍵は1つを共有する。またゴミは持ち帰ってくれと案内されたが、2Lペットボトルの水をプレゼントされた上、部屋に分別された立派なゴミ箱が設置されていたため諸々のゴミは捨てさせてもらった。システムが良くわからないキャビンである。
先に外国人の人がチェックインしているとのことで、やや緊張しつつ入ったが、最後まで彼と話すことは無かったが、その後到着した人たちとは色々話した。やはり皆、10周年記念デザインのピンバッヂを楽しみにしているようだった。しかしルート3776の公式サイトを確認すると「10周年記念デザインピンバッヂ在庫残り僅か」の記事が投稿されており、在庫が無くなったら貰えるのは通常デザインとのこと。一抹の不安が過る。既にシーズン終了に近い時期なので、間に合うか気が気じゃなくなってきた。というか追加発注してくれないのかい?
シューズも靴下もビチャビチャに濡れたが、この靴下はこのキャビンで捨てるし、シューズは明日からは乾いた登山靴を使用するので問題ない。むしろ濡れたシューズをザックに入れてあと数日移動しないといけないのでカビないかが心配だ。
キャンプ場なので、キャビンの周りはキャンプ客がそれぞれのテントで焚き火をしながらゆったりとした時間を過ごしている。京都だとこんな雰囲気のキャンプ場も無いので良いなぁと思った。
昼までは暑さで水切れの心配をしていたのに、今は濡れて寒くて暖を取りたい。チャチャッとシャワーを済ませてリフレッシュ。
水もある。
晩飯はアルファ化米にフリーズドライの親子丼。キャビンの受付でビールを買ってきてチビチビやって、20時には布団に入った。キャビンでは電波が入ったので、光が漏れないように頭から布団を被って、スマホをポチポチしてDLできていなかった2日目以降のマップをDLした。
めちゃくちゃ疲れているのに、体が火照ってなかなか寝付けない。外は雨が振り続けてジメジメとしたキャビンの中で「明日も頑張れるだろうか?」「頑張るしかなくない?」などと考える。この日の感想は「家に帰って寝たい」だった。
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