びわ湖マラソン2023(初フル)
03/12のこと。
持久走は嫌いだったのに、びわ湖マラソンで初フルマラソンを走った。千葉アクアラインマラソンでハーフを走る遥か前の7月にエントリーしていて、走らざるを得ない状況を強制的に作っていたのだ。当時の気持ちはあまり覚えていないが、10kmを走れるようになったタイミングで、「やればできるっぽい」という気持ちがあったことは思えている。
僕にとってランニングは健康維持はもちろんだが、本やネットの情報を元に、自分の体で実験・検証をする行為でもあった。体育の授業で走る持久走は、理屈を教えてもらった記憶がないが、社会人で自分のペースで走って検証できるようになると、自分の体の事がわかった気になって面白いのだと思う。
11月のハーフマラソン後はふくらはぎの痛みが中々とれず、完全に違和感がなくなったのはびわ湖マラソンを終えてからだった。そんな状態だとどうしても練習ができない不安感が襲ってくるのだが、できるのはせいぜいストレッチくらいで体を休めるしか無い。下半身の怪我は治りにくいというのを体感として理解した。
徐々に練習ができるようになってくると、本番に近い距離を走るようになっていく。元が長距離は不得意とあって中々スピードは出せないので黙々とキロ7:10くらいで走るのだが、練習で30kmを超えて走ると、4時間以上掛かってしまうため、週末土日のどちらかは1日ランニングで潰れる生活になった。30kmの壁と言って、30km以降はどんな練習をした人でもキツくなるらしいのだが、僕の場合、23km付近に壁があった。この壁は本番までには乗り越えられなかった。
そうはいっても本番までに走りまくれば怪我をするので、本番間近になるとコンディショニングが必要になってくる。2,3週間前からは練習強度を落として体力を維持する必要があるのだ。そのため最後まで全力で根を詰めて練習はできず、練習スケジュールの組み立ての大事さを知った。
もう一点、服装が難しかった。真冬の練習では手袋をはめるのだが、途中暑くて手袋を半分脱がした状態で走っていた。しかしこれはブサイクなので色々探してみた結果、指が切られている手袋のモンベル サーマテック パームウォーマーがとても良かったので、同じような暑がりの人は試してみてほしい。逆に指先だけの手袋があっても良いかも。ただレース当日は暑くて半袖だった。
レース当日
当日。テンションが上がる曲だけのプレイリストの用意もバッチリ。少し尿意があるがトイレが混雑しているので我慢してスタートした。それ以外は心身ともに上々。
びわ湖マラソンは琵琶湖の周りを走る。もともと琵琶湖沿いにあるトイレが利用できるため各トイレの間隔が短く、また混雑もしていなかった。1度立ち寄ったトイレは誰も居なくて感動した。以前ならやらなかっただろうが、また沿道での声援にも手を振り返してみたりして、少し変われた気がした。実際、どんな応援でも嬉しい。
予定ではキロ7:20で走り、30km地点から最高速度になる作戦。最初は「こんなにペースを落とさなくても大丈夫だけどな」と軽快に走っていたののだが、やはり練習通り23km地点くらいから急に足が重たくなった。それでも止まらず給水や給食も走って補給した。トイレや混雑で仕方ない場合を除き、絶対に止まらずに完走するというのが今回の目標なのだ。温存されていた体力があるかもしれないので、30km地点で念の為ペースアップしてスパートを掛けてみたが、そんな温存されている体力は1, 2kmくらいで途絶えてしまった。特に尻が張って限界が来ていた。こうなると後はただの我慢大会である。
なんとなく覚えているのが37km地点。あと5kmだけどあと5kmもある。普段ならめちゃくちゃ短いけど今なら死ぬほど長い距離。歩いてしまいたい。周りも歩いている。しかし歩いてしまうと自分を嫌いになってしまうと強く思って気力で走る。やってきた練習は絶対間違ってない。
妻がゴールまであと100mくらいの場所で撮影した写真。妻に気づくも引きつった顔しかできなかったし、ずーっと顔は険しかったと思う。
5時間15分36秒(ネットタイム:5時間05分14秒)
なんとか歩かずにゴール!計測のライン?が3本くらいあって、どこが確実なゴールなんだ?と思いながらのゴールだった。ゴール直後は立ち止まりたいのに、足が勝手に前に進んで変な感じ。
ゴールしても多分、めちゃくちゃ感動する感じでは無いんだろうなと予想していたが全くその通りで、5時間以上も走り続けた少しの達成感と疲労感だけで一杯で、それ以外の感情は特になかった。フルマラソンを走った事を人に話すと大体凄い!と驚いてくれるので、体力に少しは自信は付いたかな。
1,2週間はもうフルは良いや…と思っていたのだけど体力が回復してくると、不思議なものでもう一度出し切ってみたいという気持ちになっている。次はサブ5がイケる気がするのだ。不思議だな、持久走なんて嫌いだったのに。
初期に読んだ本
まだ10kmを走れるようになる前に買ったと思うのがこの本。走ると膝が痛くなってしまう原因を探していた際に出会い、見事にこの本のおかげで膝痛はなくなった。体が固いと言うことは、全く伸縮性のない服を来て走っているようなもので、動きの妨げになり地面からの衝撃もダイレクトにダメージとして蓄積されやすくなってしまう。
たまたま本屋で見かけて買った本。走るの嫌いというマイナススタートから徐々に体力が付いて走るのが楽しくなり、ハーフマラソンに挑戦する漫画で、等身大の内容に共感する場面多数。この本を読んでハーフマラソンに挑戦することにした。
ランニングをしてる人は大体この本を読んでるイメージ。名著BURN TO RUN。僕には翻訳と文章構成が読みづらく、またかなり長くて集中力を要した。僕は読了後、ワラーチを自作して走り始めた。
ハーフマラソン前後に読んだ本
故・小出監督の著書ということもあり購入(マラソン監督は小出監督しか知らない)。レベル別に書かれており、初心者からサブ4(4時間切り)までの人向けの内容。
『知識ゼロからのフルマラソン入門 (幻冬舎単行本)』がイラストありの本だったが、こちらはその内容を更に詳細にしたもの。フルマラソンの練習は殆どこの本のメニュー通りに行った。
フルに向けて読んだ本
膝、ふくらはぎ、足首などなど、色々な部分をこれまで痛めてきたため、回復にフォーカスした本をと思って買った。
Comment