厳冬期の武奈ヶ岳に初登頂
2月27日のこと。
悪天候の中(てんくらC)、今まで2度撤退している武奈ヶ岳へ再チャレンジすることにした。悪天候は避けていたのだけど、なぜか週末になると天候が悪化し行けない週末が続いて、どうにも我慢できなくなってしまったため「無理せずに行けるとことまで」と決めて、ソロでとりあえず行ってみることにした。9:30スタートだったので、もっと早く起きるべきだった。
御殿山に出るまではほぼ写真すら撮らなかった。初めて登る時は全然前に進めなくなるくらい写真を撮るけど、見慣れてしまうとこんなもんである。上の写真は御殿山山頂。完全に標識が埋もれている。
今回は体力温存と、チェーンスパイクと12本アイゼンの違いを感じるため、御殿山を下ったワサビ峠までチェーンスパイクで行ってみた。ネットで調べてみるとツボ足ならアイゼンはいらないとか色々な意見がみつかるが、雪質や雪の量でも変わるだろうし、身を持って体験しないとわからないと思ったからだ。
当たり前だけどチェーンアイゼンはアイゼンと比べると軽くて足の疲労度が全然違った。しかし御殿山からワサビ峠へ下る急な坂道はチェーンスパイクでは刃が刺さらず、ズルズルと滑ってしまって流石にアイゼンが必要だと感じた。大体使い分けとしては以下の感じなのかなぁ。
- 12本アイゼンもチェーンアイゼンも不要なのは平坦な場所
- チェーンアイゼンは雪が浅い場所
- 急登の場合は雪が少なくてもアイゼンの方が安定する
- チェーンアイゼンだと雪が深いと爪が刺さらないのでアイゼンを着ける
あと装着する時は寒くてさっさと履き終わりたいので、パッと見てわかるようにアイゼンにマジックで左右を書いておこうと思った。またアイゼンの重さに1日耐えられるよう、腸腰筋(ちょうようきん)を鍛えると良さそう。
なかなか写真では伝わらないが、雪がない時期はザレた急登。雪が積もって壁のようになっているのをザクザクと登るので結構体力を使うのだけど、楽しくて仕方ない。
上りきると稜線に出る。ここ!この稜線が歩きたかった!!なんじゃこりゃ~ってずっと言ってた。それくらい興奮してた。
寂しくない程度に人がいるし、子供連れもいた。
もうすぐ山頂や…。
偽ピーク。このあたりでガスってくる。
山頂への最後の大きな登り。あともう少しだと思うと足は前に出るんだけど、早く山頂踏みたいと気持ちが焦るあまりペースを上げすぎてしまっていてかなり息切れしてしまった。
登りきったところの細いところ。ガスってて何も見えない。この辺りで息切れし過ぎて気分が悪くなってしまった。しかもホワイトアウトしてる。息切れが気分の悪くなった問題なのか、他の理由なのか当時の僕は山頂を踏みたい気持ちとホワイトアウトの恐怖が入り混じっていて判断がなかなか付かなかった。この点は反省すべき点でもっと体を観察することが大事だと思った。
少し立ち止まって考え、あと15mくらいだったと思うしとりあえず山頂までゆっくり行って写真だけ撮ってすぐ帰ろうと思い、足元に見える僅かなトレースを手がかりに山頂へ。
割とすぐついた。
ゆっくり歩いていると徐々に息が戻ってきて体調が戻ってきて安心した。
山頂からの眺めだよ〜☆
すぐ引き返すことにした。
なにも…
見えない。。こんな中で三脚を立てて撮影してる人がいてビックリした。
なんとかガスってないところまで降りて来れた。でも直ぐにここもガスりそうだなと思って、今更感があるが初ゴーグルを装着。さっきまではメガネ+クリップオンサングラスをしていたのだけど、隙間から雪がガンガン入ってくるし、曇り止めを塗っているから溶けた雪で濡れると曇り止めの油分がヌラ〜と視界を歪ませていた。それがゴーグルをした瞬間クリアで全方向見えるようになった。山頂がガスってたのは見上げればわかっていたことなので、予めゴーグルを付けてアタックするべきだったと反省。
また帽子はメッシュになっている夏用のものを使用したが、吹雪くとフードを被っても耳が冷たくなることがあった。耳あて付きの帽子は以前、登りの時は暑すぎたため今回使用しなかったのだけど、吹雪くことを想定してこちらを選択すべきだったかなと思う(BUFFだけだと不安)。
爆風具合。ほんとはGoProで1日撮影していたのだけど、数分で勝手に切れてしまってちゃんと取れておらず、iPhoneで撮影した短い動画しか残らなかった。帰宅後に色々調べてみたら、GoProに使用できるSDカードは決まっていて、それ以外だとうまく動作しないことがあるようだった。適合リストにあるSDカードの上位モデルの方が良いだろうと思って、リストにはないSanDiskのExtreme Proを使っていたことが原因だったようだ。リストにあるSanDisk Extremeを指してみたら問題なく撮影することができた(時すでにお寿司)。
外部リンク:Q:GoPro用microSDカード適合表
御殿山まで戻ってきたので昼食。朝、コンビニでカップ麺を買うつもりがすっかり買うのを忘れてしまって、気がついたのはコンビニを出発して10分ほど車で走ってから。時間も押していたため非常食でザックに忍ばせていたアルファ化米と、朝飯をコンビニで買った時のあまりのクリームパン。あまりにもお粗末な計画だった。反省。
毎回コンビニで買うのも忘れそうなので、帰宅後にカップヌードルを箱買いした。
昼食後すぐに下山を開始。
下山ではワカンを履いてみた。ワカンもネットの記事だけでは使い所がわからなかったから。実際にワカンを装着して歩いてみると凄い浮力で全然雪に沈まない。
ワカン装着で雪道はどこでも歩けてしまうので、どんどん登山道から逸れて歩いていた結果、登山道から完全に外れて点線上を歩くハメになってしまった。一応トレースを追っていったのだけど、そのトレースは本当に信用できるのかはちゃんと考えながら歩かないといけない。
車まで下山した。
念願の厳冬期武奈ヶ岳に登頂できたことはかなり嬉しかったが、反省点の多い山行となった。気持ちばかりが焦ると駄目だな。
御殿山・武奈ヶ岳 / 馬上から失礼しますさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
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